北海道第二の都市旭川:(2022令和4年1月時点)
市 | 人口 | 道内順位 | 全国順位 |
---|---|---|---|
札幌市 | 1,960,668 | 1 | 4 |
旭川市 | 327,960 | 2 | 76 |
函館市 | 248,106 | 3 | 107 |
苫小牧市 | 169,528 | 4 | 159 |
帯広市 | 165,047 | 5 | 166 |
釧路市 | 163,110 | 6 | 167 |
江別市 | 119,701 | 7 | 227 |
北見市 | 114,326 | 8 | 246 |
小樽市 | 110,426 | 9 | 260 |
千歳市 | 97,716 | 10 | 291 |
永山屯田の影響と現代旭川の発展
永山武四郎は、屯田兵の任務を警備から開拓に転換し、武士だけでなく一般からも屯田兵を募集する平民屯田を開始しました。明治24年に旭川市永山に入地した永山屯田は、その最初の例です。
永山武四郎は無人の原野に400戸の家を建て、職人や商人が住むようになると、町が形成されました。昭和36年に旭川市に合併した現在の永山は、上川米作地帯の中心地となっています。
永山武四郎は30年間に37の兵村を育成し、北海道開拓の礎を築きました。彼の遺骨は札幌に葬られ、永山屯田は現代の旭川の発展に大きな影響を与えています。
旭川の冬:マイナス41度の寒さ
旭川と言えば冬の寒さで有名なところです。古い話になりますが、明治35年にはマイナス41度まで下がったことがあります。
最近はこのような極端なことはありませんが、それでも1月から2月にかけてはマイナス10度以下の日が毎日続き、時には20度以下に下がることも珍しくありません。
真冬日の連続:冷蔵庫の中の生活
天気予報で夏日は25度、真夏日は30度、本州の方には聞きなれない真冬日という言葉が北海道では使われますが、真冬日は一日中気温が0度以下の日の事を言います。旭川では、平均して年間80日以上にもなります。本州のお客様ですと、まさしく冷蔵庫の中の数か月ではないでしょうか。
シバレル旭川:寒さの言葉と方言
空気はピンと張りつめ、吐く息は白く、木々の枝には真っ白く氷の花が咲きます。こんな朝は「今朝はずいぶんシバレましたね」という挨拶が交わされますが、寒いとか冷たいとかいう言葉では間に合わず、シバレルでなければ実感がともなわないのです。
もう少し具体的にご説明いたしますと、体をロープか何かで縛られて硬直し動けない状況をシバレルと申しまして、いわゆる方言、北海道弁の一つでございます。
吐く息で前髪、もみあげ、眉毛、まつげ、鼻毛も凍り、感覚がなくなって来て鼻から二本のつららが出来ていても気づかないこともしばしば。鼻がもげそうだ、と言う時もあります。
吸う息で鼻ものども、肺やその他の臓器まで凍るような、違う意味でしびれるような寒さです。シバレルとしびれるは違うのですが、しびれるからシバレルとなまったものとおっしゃる方もいますが、バスガイドは前者の方で統一してご紹介させて頂いております。
冬の楽しみ:スキー、スケート、冬まつり
旭川に限らずですが、このような寒さの冬を、スキー、スケートそして冬まつりなど人々は大いに楽しんでおります。わたくし自身も子供の頃は時間を忘れて雪山で木製のスキーやソリで滑り、雪だるまから大掛かりの雪像やかまくらを作ったものでした。
今は年齢もありまして雪かきや冬の買い物をしに仕方なく外に出る状態です。雪は4月まで残りますが、その頃にはキタコブシ(コブシの花が大人のこぶしくらいの大きさだとすると、キタコブシは子どものこぶしくらいです)の花が咲き、5月には桜が咲き近郊の公園ではお花見の人々で賑わいます。
北海道で最大の寒暖差を体感!旭川の四季とその魅力
しかし、北国の春はあっという間に過ぎ、夏がやって参ります。7月8月の気温は30度を超えることも多く、涼しさを求めてこられた本州のお客様はびっくり致します。
旭川は北海道の屋根、大雪山連峰もあり盆地になっているため1年の寒暖差が60度~70度になる市でございます。わたくしは旭川市民や旭川に屯田兵として入地した方々、永山武四郎を凄いと思いながらご案内をさせて頂いております。
やがて夏も終わりを告げ空も青く澄み渡る9月、近隣の田んぼでは稲穂がだんだん頭をたれ秋を感じます。
そして10月、街路樹のナナカマドの色づきが鮮やかになったころ、大雪の山々は早くも雪のヴェールに包まれ人々は冬の支度に忙しくなります。そして冬将軍の到来です。
毎年恒例の行事のように氷点下の日が続きますと北海道の各テレビ局では濡れたタオルを30秒ほど振り回し、カチコチと凍ったシーンを映します。また、ラーメンを箸で持ち上げて凍ったところを映したりしているのを見ます。下の写真はシャボン玉が凍った様子。
全国放送されているのかな、と思って見たりしています。
旭川にある永山武四郎と屯田兵の歴史が分かるスポット
常磐公園
旭川市内中心部にある公園で、四季折々の花や木々が楽しめます。永山武四郎の銅像があります。
北鎮記念館
旭川の屯田兵に関する歴史を学べる博物館です。
北海道護国神社
屯田兵の方々を始め、日清、日露、そして太平洋戦争に至る幾度かの戦いで国に殉じた方々の御霊が祭られております(およそ6万柱)
旭川へのアクセス方法(冬季を除く)
飛行機
- 旭川空港
- 東京(羽田)から:直行便が運航しており、飛行時間は約1時間30分
- 大阪(伊丹)から:直行便が運航しており、飛行時間は約2時間
- 札幌(新千歳)から:国内各地や国際線から新千歳空港を経由して旭川にアクセスできます。
- 旭川空港から旭川市内へのアクセス
- バス:旭川空港から旭川駅や市内主要ホテルまで連絡バスが運行しています。所要時間は約30~40分です。
- タクシー:空港から市内までタクシーを利用することも可能です。
電車
- JR
- 札幌から:JR函館本線の特急「カムイ」や「ライラック」を利用すると、札幌駅から旭川駅まで約1時間20分
- 函館から:函館駅から札幌経由で旭川に行く場合、所要時間は約5時間30分
バス
- 都市間高速バス
- 札幌から:札幌駅や大通駅から旭川行きの高速バスが多数運行しており、所要時間は約2時間
車
- 高速道路
- 札幌から:道央自動車道(札幌IC)を利用し、旭川鷹栖ICで降りると、約2時間
- 函館から:道央自動車道を利用し、札幌経由で旭川まで約5時間30分
旭川市内での移動
- バス:旭川市内には旭川電気軌道や道北バスが運行しており、市内各地へのアクセスが便利です。
- タクシー:市内には多くのタクシーが営業しており、手軽に移動できます。
- レンタカー:旭川駅や旭川空港でレンタカーを借りることができ、市内や周辺の観光地を自由に巡ることができます。
これらのアクセス方法を利用して、旭川への旅行を楽しんでください。
冬の北海道観光の現実:吹雪や路面凍結に備えた覚悟と安全の重要性
冬の北海道観光は魅力的ですが、吹雪や路面凍結、そして高速道路や国道の通行禁止など、予期せぬ事態に備える必要があります。
実際、札幌から旭川の旭山動物園に向かう途中、悪天候のため砂川で高速を降り、国道12号線を利用しましたが、動物園見学の時間が取れない可能性がありました。そのため会社に連絡し、お客様に説明して引き返すことにしました。
札幌に戻るには国道12号線と275号線を利用する予定でしたが、275号線も通行止めとなり、12号線を利用して夜の9時ごろ札幌に到着しました。お客様からは「無事に戻れて良かった」「ドライバーさん、お疲れ様。ありがとう」と感謝の言葉をいただき、バスガイドとしても安心しました。
冬の観光には飛行機の欠航や空港での一夜など、様々なケースを想定し、覚悟を持って来道していただくことが重要でございます。
旭川の魅力と屯田兵の遺産:歴史の旅
屯田兵のご案内にあたり、永山屯田とその生みの親である永山武四郎の3回目の特集をお届けしました。旭川市の魅力や歴史はまだまだ多く、今後も掘り下げていく予定です。以下に過去の特集と合わせてご覧いただけるタイトルをご紹介します。
屯田兵1は【屯田兵(とんでんへい)の歴史と琴似(ことに)兵村の秘密:北海道開拓の一端を探る】
屯田兵2は【北海道の守護者:永山武四郎と屯田兵制度の歴史】
そして今回のタイトルは
屯田兵3: 【旭川の発展:永山屯田から現代までの歩み】
※今回使った資料は大雪山国立公園観光連盟 事務局から発行されている資料で【北海道の屋根大雪山連峰】でも使用したこちら