新千歳空港・札幌駅発!日本海オロロンラインで巡る稚内へのバスツアーの魅力とは?【後編】

新千歳空港・札幌駅発!日本海オロロンラインで巡る稚内へのバスツアーの魅力とは?【後編】

【前編】では小平(おびら)町→苫前(とままえ)町→羽幌(はぼろ)町→初山別(しょさんべつ)村→遠別(えんべつ)町→天塩(てしお)町→幌延町→豊富町まで、各町村の歴史、現在、観光スポットをご案内させて頂きました。

【前編】は→こちら

その中でより詳細をご案内させて頂きたく【前後編】にしました。宜しくお願い致します。

それでは、【後編】をどうぞ~☆彡

日本海オロロンラインの名前の由来

写真【暑寒別(しょかんべつ)天売焼尻国定公園】1994/010/24 場所:増毛(ましけ)町

日本海オロロンラインは、北海道の日本海側を南北に走る絶景ドライブコースです。その名前の由来は、天売島に生息する海鳥「ウミガラス」(別名「オロロン鳥」)から来ています。

オロロン鳥(ウミガラス)

ウミガラス(学名: Uria aalge)は、チドリ目ウミスズメ科に属する海鳥で、以下の特徴があります:

  • 体長: 約40cm
  • 体重: 約1kg
  • 外見: 背中は暗褐色、腹は白い。冬羽では頬のあたりまで白くなります。

ウミガラスは「オロロ~ン」と鳴くことで知られ、この鳴き声が名前の由来です。北海道ではこの鳴き声から「オロロン鳥」と呼ばれています。

市町村に入るとき道路の左側にカントリーサインがある北海道ですが、羽幌町はオロロン鳥が目印になっています。ペンギンを巨大化させたものです。

ウミガラスの生態

  • 生息地: 北太平洋と北大西洋、北極海に広く分布。日本では、繁殖期に北海道の天売島周辺に生息し、非繁殖期には北海道や本州北部の沿岸域から沖合海域に移動します。
  • 繁殖: 無人島や崖の上にコロニーを作り、1個の卵を産みます。卵の形状は尖っており、転がりにくい形状で、断崖から落ちにくい特徴があります。
  • 食性: 主にイカや小魚を捕食し、水中では羽ばたいて泳ぎ、水深50m(最深180m)を潜水できます。
  • 保全状況: 数が減少しており、天売島では繁殖地の回復の試みが行われています。

オロロンラインの範囲

日本海オロロンラインは、以下の区間を指します。

  • 国道231号と国道232号: 石狩市から天塩町まででございます。
  • 広義には: 小樽市から稚内市までの国道337号、国道5号、道道106号も含まれます。

この道路は約290kmにわたり、美しい海岸線の景色を楽しむことができる絶景ドライブコースです。

所要時間

  • 新千歳空港から旧花田家番屋(小平町)まで: 高速道路を利用して約3時間程度(約180km)
  • 旧花田家番屋から稚内駅まで: 車で約3時間30分から4時間程度(約200km)

オロロンラインは、北海道の自然を満喫できる素晴らしいドライブコースです。海鳥ウミガラスにちなんで名付けられたこの道を走りながら、美しい風景と自然の魅力をぜひ楽しんでください。

サロベツ原生花園とは?自然の美しさと生態系の魅力

北海道の北端、豊富町に広がるサロベツ原生花園についてご案内いたします。この素晴らしい湿原は、日本最大の高層湿原の一部であり、その自然の美しさと豊かな生態系で知られています。

サロベツ原生花園の概要

サロベツ原生花園は、北海道天塩郡豊富町上サロベツに位置し、約200平方キロメートルの広大な面積を誇ります。ここには高層湿原、低層湿原、中間湿原の三つの湿原タイプがあり、それぞれに異なる植生が見られます。湿原の広がりは、まるで大自然のキャンバスのようです。

見どころと楽しみ方

サロベツ湿原センター

●季節の花々: サロベツ原生花園は、5月から8月にかけて、多彩な花が咲き誇ります。特に、エゾカンゾウの花が見頃を迎えるこの時期には、湿原一面に美しい花々が広がり、訪れる人々を魅了します。また、ミズバショウやジュンサイも見ることができ、四季折々の風景を楽しめます。

●野鳥観察: サロベツ原生花園は、バードウォッチングに最適なスポットです。多くの野鳥が生息しており、観察することで自然の中でのひとときを満喫できます。双眼鏡を持参すると、さらに多くの種類の鳥たちを見つけることができるでしょう。

●木道散策: 湿原内には約1kmの外周木道と約0.8kmの内周木道が整備されています。木道を歩きながら湿原の中を散策することで、自然の中に溶け込んだような感覚を味わえます。湿原の景色を間近で楽しみながら、静かなひとときを過ごしてください。

サロベツ湿原センターは、サロベツ原生花園の入口に位置し、湿原の成り立ちや動植物の生態について学ぶことができる施設です。ここには展示室や展望台があり、湿原の全景を一望することができます。センター内のレストランでは、地元の特産品や軽食も楽しむことができるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

アクセスと周辺施設

  • アクセス: サロベツ原生花園へは、JR宗谷本線の豊富駅からアクセスできます。豊富駅からは車で約40分、稚内市街地から南へ約35kmの距離です。
  • その他の施設:
    • 幌延ビジターセンター: サロベツ原生花園の成り立ちや動植物の生態を紹介する施設です。2階の展望室からは、サロベツ原野と利尻山を望むことができます。

サロベツ原生花園は、自然の美しさと多様な生態系を楽しむことができる貴重な場所です。訪れる際には、ぜひ木道を散策し、季節の花々や野鳥を観察しながら、自然とのふれあいを楽しんでください。自然の息吹を感じることができるこの場所で、皆様の素晴らしい体験ができますように。

サロベツって?

サロベツは北海道の北部に位置する豊富町と幌延町にまたがる広大な大自然に恵まれた地域で、アイヌ語の「サル・オ・ペツ」湿原を流れる川が語源の地名。

そこは今まで体験したことのない時間を感じられる場所。

どこまでも広がる緑と、そこに生息する様々な動物や色鮮やかな植物は、感動と発見を与えてくれます。

サロベツの自然・文化・歴史・観光スポットなどの魅力をご紹介。

四季によって姿を変えるサロベツを感じたとき、誰もがほっこり笑顔になり、やさしい時間を刻むことが出来るでしょう。

出典:【サロベツの四季折々の景色と魅力を、ご紹介するガイドブック】より

北緯45度を示す「N」のモニュメントについて

オロロンラインにある「N」のモニュメントについてご紹介いたします。この特別なモニュメントは、北緯45度の位置を示す重要なランドマークとして、多くの旅行者に愛されています。

「N」のモニュメントの概要

「N」のモニュメントは、道道106号線(オロロンライン)が北緯45度線と交わる地点に設置されています。この場所は稚内からほど近い位置にあり、オトンルイ風力発電所の近くに位置しています。モニュメントは、広大な自然の中に立つ印象的な存在です。

「N」のモニュメントは、北海道の自然と文化を感じることができる貴重なスポットです。ぜひ訪れて、北海道の大自然とその魅力を体感してみて頂きたいです。

モニュメントの特徴

  • デザイン: モニュメントは鏡面仕上げの「N」の文字が特徴で、晴れた日にはその美しさが際立ちます。赤いラインが北緯45度を示し、明確に位置を示しています。
  • 位置: モニュメントはオロロンライン沿いの開けた場所に設置されており、トンネルの手前ではなく、道路脇の目立つ位置にあります。これにより、簡単に見つけることができます。
  • 周辺環境: モニュメントの周りには広大な風景が広がっており、晴れた日には利尻富士を望むことができる絶景スポットです。自然の美しさと共に、訪れる人々を迎えてくれます。

アクセスと注意点

車でのアクセス: オロロンラインを北上すると、道路の左側(海側)に見えてきます。道路脇には駐車スペースが整備されており、車を停めて立ち寄ることができます。

観光バスでは少し厳しいスペースで、ほとんどが車窓よりご覧いただいています。ドライバーさんも徐行してくれますが、ガイドが案内しないとお客様は分かりませんし素通りします。

随分昔ですが、時間に余裕があり、のんびりゆったりツアーや、御一行様の場合はバスを停めて、下車して写真だけお撮り頂くこともございました。

注意点: モニュメント周辺にはトイレや自販機などの施設はありません。長時間の滞在は難しいかもしれませんので、予めご了承ください。

観光のポイント

  • 写真撮影: 特に晴れた日には、モニュメントと利尻富士を背景にした写真が絶景です。自然と共に美しい瞬間をキャッチしてください。
  • 風力発電所: 近くにあるオトンルイ風力発電所も見逃せません。風車と一緒に写真を撮るのもおすすめです。

雪害対策とスノーシェルター

日本海オロロンラインでは、冬季における雪害対策として「スノーシェルター」が設置されています。

これはトンネル状の構造物で、吹雪や地吹雪から道路を守り、安全な走行を可能にします。モニュメントのすぐ近く、南側にはこのスノーシェルターがあり、特に冬季には重要な役割を果たしています。

オロロンラインを北上する際の注意点

オロロンラインは北海道の美しい海岸線を走る絶景ドライブコースですが、安全運転と快適なドライブのためにはいくつかのポイントに注意が必要です。以下に、オロロンラインを北上する際の注意点をまとめました。

1. 天候と路面状況

  • 冬季の運転: 冬季には吹雪やホワイトアウト、路面凍結のリスクが高くなります。特に吹きさらしの区間では視界が悪くなることがあるため、冬季の運転は避けることをおすすめします。雪道や凍結路面の運転には十分な準備と注意が必要です。
  • 風の強さ: 海沿いの道路であるため、強風が吹くことがあります。特に風の強い日は、ハンドルをしっかり握り、速度を控えめに運転してください。強風によって車両のバランスが崩れることもあるため、風の影響を受けやすい場所では慎重な運転が求められます。

2. 交通ルールとマナー

  • 速度制限: オロロンラインは長い直線道路が多く、速度を出しすぎる誘惑がありますが、速度制限を守ることが重要です。速度を守り、安全運転を心がけましょう。
  • 追い越し: 急いでいる車が後ろから来た場合、無理に競わず、追い越させるようにしましょう。安全を第一に考え、急いでいる車がある場合は適切な場所で譲ることが大切です。

3. 休憩と給油

  • 休憩スポット: 長時間の運転になるため、適度に休憩を取りましょう。オロロンライン沿いには道の駅や観光スポットが点在しており、休憩を兼ねて立ち寄るのも良いでしょう。体を休めることで、運転中の疲労を軽減できます。
  • 給油: ガソリンスタンドが少ない区間もあるため、燃料の残量に注意し、早めに給油を行ってください。特に長距離運転の際は、事前に給油を済ませておくことが安心です。

4. 観光スポット

  • 景色を楽しむ: オロロンラインは美しい景色が広がる絶景ドライブコースです。安全な場所に車を停めて、周囲の景色を楽しむことをおすすめします。景色を楽しむために、安全な場所に停車し、ゆっくりと景色を堪能してください。
  • 写真撮影: 写真を撮る際は、安全な場所に車を停めてから行いましょう。道路上での急停車は避け、周囲の交通に十分配慮しながら撮影することが大切です。

オロロンラインは、北海道の自然の美しさを満喫できる素晴らしいドライブコースです。安全運転を心がけ、楽しいドライブをお楽しみください。

よくある質問 (Q&A)

Q: 新千歳空港や札幌駅から稚内までの所要時間はどのくらいですか?
A: 新千歳空港からは約6時間、札幌駅からは約5時間となります。

Q: 小平町や苫前町での観光スポットは?
A: 小平町では「道の駅おびら鰊番屋」や旧花田家番屋、苫前町では「庄内藩陣屋跡」などが見どころです。

Q: 稚内までのバスツアーで訪れる他のおすすめスポットはありますか?
A: 羽幌町の風光明媚な景色や、天塩町の自然豊かな風景もおすすめです。

Q: 日本海オロロンラインでの観光に適した季節はいつですか?
A: 夏から秋にかけてが特におすすめです。美しい海岸線と夕日が楽しめます。

Q: 羽幌町の観光スポットはどこですか?
A: 羽幌町の観光スポットとしては、羽幌町歴史民俗資料館や自然散策コースがあります。地域の歴史や自然を楽しむことができます。

Q: 天売島でのバードウォッチングのベストシーズンはいつですか?
A: 天売島でのバードウォッチングには、春から夏にかけてが最適です。この時期に多くの野鳥が集まり、美しい姿を観察することができます。

Q: 焼尻島でのサイクリングにおすすめのコースはありますか?
A: 焼尻島には広大な牧場を巡るサイクリングコースがあります。島の自然を楽しみながら、のんびりとサイクリングを楽しんでください。

稚内へのルートと夕食のタイムリミット

何故このように観光バスで日本海オロロンラインを北上し、急いで稚内に向かうのかと申しますと、夕食の時間までに稚内に到着し、翌日に稚内市内観光をし、宗谷岬からオホーツク海側に出て南下するツアーや、朝一番の便で利尻島や礼文島に向かうツアーのためです。

日が長い季節ですと、ノシャップ岬で日本海に沈む夕日を見てから宿に向かう場合もあります。

旅行会社によって様々なプランがありますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

下車見学:車窓見学の場所とお手洗い休憩

そしてツアーによっては、お手洗い休憩場所と見学場所と分けているところもあります。見学場所は見学しなければなりませんが、お手洗い休憩は季節、道路状況によっては添乗員さん(ツアーコンダクターさん)、ドライバーさん、ガイドが話し合って決めることが多いです。

新千歳空港からでも、札幌駅からでも、だいたい高速道路の砂川サービスエリアで休憩します。

その次が小平町の道の駅か羽幌町の道の駅になります。

例えば【旧花田屋番屋】が見学を兼ねた休憩なら必ず停まらなければなりません。

何も書かれていないツアーですと、【旧花田屋番屋】は車窓からご覧いただき、羽幌町の道の駅まで行きます。

羽幌町の道の駅でお手洗い休憩をするならば、今度は天塩町の道の駅か、サロベツ原野の花の見頃シーズンですと、天塩町を通過し原生花園に行きます。

新千歳空港から約6時間として、2時間走って休憩と言うパターンが多く3回の休憩で北上していきます。

昔、ドライバーさんの1日の走行距離や、走行時間に決まりがない時は、2回の休憩で行った時代もありました。

今は3回がほとんどでしょう。

このようにバスの旅は、計画的な休憩見学スポットを織り交ぜながら進みます。

添乗員さん、ドライバーさん、ガイドが連携しながら、旅行の状況に合わせて最適なルートや休憩を調整しますので安心して北海道の美しい風景を楽しんでください。

レンタカー、マイカー、バイク、自転車で旅する方、皆様にとって稚内までの旅が楽しく、深い思い出になることを心より願っています。

遠足も旅行も家に帰るまでが遠足であり旅行でございます。

【前後編】で使わせて頂いた資料は【羽幌町観光協会】【小平町経済課商工水産係】【初山別村役場経済課・初山別村観光協会】【天塩町役場】【サロベツの四季折々の景色と魅力を、ご紹介するガイドブック】【とままえ温泉ふわっと】それぞれの町村で発行されているパンフレットです。

上の資料の写真は当ブログ【ラナルド・マクドナルド:日本初のネイティブ英語教師とアイヌの友情物語】でも使わせて頂きました。

お時間のある方は→こちらも是非お読みいただければと思います。

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