新千歳空港・札幌駅発!日本海オロロンラインで巡る稚内へのバスツアーの魅力とは?【前編】

新千歳空港・札幌駅発!日本海オロロンラインで巡る稚内へのバスツアーの魅力とは?【前編】

皆様、こんにちは。このページでは、新千歳空港または札幌駅から出発し、日本海オロロンラインを北上して稚内へ向かう観光バスツアーをご案内いたします。

今回は、特に小平町から稚内までの各町村の歴史や観光スポットについて、バスガイドの視点から詳しくご紹介いたします。

新千歳空港からは約6時間、札幌駅からは約5時間の長旅となりますが、道中の魅力的なスポットをしっかりとお伝えしますので、どうぞお楽しみに!

※新千歳空港からと札幌駅からの稚内行きは高速道路で深川インターチェンジから日本海にでるまでは省略し小平町の道の駅を始まりとさせて頂きます。

【前編】では小平(おびら)町→苫前(とままえ)町→羽幌(はぼろ)町→初山別(しょさんべつ)村→遠別(えんべつ)町→天塩(てしお)町→幌延(ほろのべ)町→豊富(とよとみ)町までご案内させて頂きます。

小平(おびら)町の歴史と文化を深く知るには?

小平町の概要

小平町は、北海道留萌(るもい)郡に位置する歴史豊かな町で、かつてはニシン漁や炭鉱産業で大いに栄えました。1870年(明治3年)に山口藩がこの地に入植し、開拓を進めました。町は1947年頃に留萌炭田の産炭地として最盛期を迎えましたが、炭鉱の閉山後は衰退の一途を辿りました。

旧花田家番屋とはどんな場所?その魅力を紹介!

国道232号沿いに位置する「道の駅おびら鰊番屋」は、小平町の歴史を深く知ることができるスポットです。ここでは、旧花田家番屋が隣接し、ニシン漁に関する展示や地元の特産品が販売されています。訪問者は、観光交流センターや食材供給施設で新鮮なニシン料理を楽しむことができます。

旧花田家番屋の歴史と現代

30年前の旧花田屋番屋 まだ道の駅はありませんでした 1994/10/24 

旧花田家番屋は、日露戦争の頃に建てられたとされる北海道最大規模のニシン漁の番屋です。この番屋はかつて200人もの漁師(ヤン衆と言っております)が暮らしていた場所で、現在は郷土資料館として一般公開されています。2001(平成13)年には北海道遺産に認定され、国の重要文化財にも指定されています。

この番屋は、ニシン漁の繁栄を象徴する建物であり、内部には当時の生活や漁業の様子が再現されています。また、建物の上部にある小窓「欄間(らんま)」は、湿気を防ぎつつ自然光を取り入れる工夫が施されています。

ニシンが来ると青い海が真っ白になります。欄間(らんま)から、ヤン衆が見張り役を交代でし、白く見えてきましたら大きな声で「来たぞォー!起きろっ!」と言い、皆一斉に海へと向かうのです。

一人は船、一人は網など役割がありました。

ニシン漁の歴史と技術

写真提供:めぐちゃん 2024/08/14 正面が道の駅の建物 写真右が【旧花田屋番屋】

ニシン漁は、北海道の歴史と経済に大きな影響を与えました。江戸時代中期から始まり、明治時代には最盛期を迎え、特に1897年(明治30年)にはニシンの漁獲量が過去最高を記録しました。しかし、昭和初期には衰退し、1957(昭和32)年にはニシン漁が途絶えました。

石狩挽歌
石狩挽歌は、1975(昭和50)年に北原ミレイさんが歌った演歌で、かつてのニシン漁の栄光と衰退を歌ったものです。

写真は、わたくしがカラオケで熱唱した画面です。

歌詞には、ニシン漁での苦労や喜び、そしてその後の衰退が描かれています。この歌は、ニシン漁の歴史を知る上で重要な文化的遺産となっています。

当時のニシンは食用と言うよりは、油を取ったり、本州の畑の肥料に使われていたのでございます。

1996(平成8)年からは「日本海ニシン資源増大プロジェクト」が始まり、現在では再びニシンの群来が見られるようになっています。

ニシン漁で使用される道具や船具

ニシン漁には多くの道具や船具が使われてきました。例えば、「もっこ」は浜に揚がったニシンを加工場まで運ぶための木製の箱で、主に女性や子供たちが使用しました。

「もっこ」の作業を皆様に想像してみて頂きたいのですが、木箱を背中にしょってニシンを素手でつかんで入れて運んでいくのです。

わたくしごとで恐縮ですが、わたくしには到底できないだろうと思ったものでした。

また、「玉切り包丁」はニシンを加工するための長さ60cmほどの包丁です。

漁法には刺し網漁業や定置網漁業があり、それぞれ特定の時期や場所で行われます。また、船具には「磯船」や「三半船」などがあり、時代とともに進化してきました。

旧花田家番屋とその周辺の見どころ

旧花田家番屋の隣には道の駅があります。この道の駅は、旅行者にとって便利な休憩スポットであり、地元の特産品やお土産を購入することができます。さらに、道路を渡ると「にしん文化歴史公園」の一部として設置されているアーチと松浦武四郎像、そして三船遭難慰霊之碑が目に入ります。

にしん文化歴史公園の見どころ

写真提供:めぐちゃん 2024/08/14

アーチ
このアーチは、トワイライトアーチとも呼ばれております。北海道の名付け親である松浦武四郎を記念して設置されたもので、地域の歴史や文化を象徴しています。アーチのデザインは、かつてのニシン漁の繁栄を思わせ、訪れる人々に地域の歴史を感じさせます。

写真提供:土方歳美さん 2024/05/03 

松浦武四郎像
松浦武四郎像は、北海道の探検家であり、北海道の名付け親として知られる松浦武四郎を讃えたものです。この像は、彼の功績と北海道の歴史に対する彼の貢献を今に伝えています。

三船遭難慰霊之碑
写真奥、あずまやの柱の陰にある石に白い文字が見えるでしょうか。三船遭難慰霊之碑は、終戦直後にソ連の潜水艦によって撃沈された引き揚げ船の犠牲者を慰霊するために建てられました。この碑は、訪れる人々にその悲劇を忘れないための重要な教訓を伝えています。

公園内での体験

「にしん文化歴史公園」では、これらの歴史的なモニュメントだけでなく、地域の歴史や文化に触れることができます。また、公園からは日本海の美しい景色を一望することができ、特に夕日が沈む時間帯には、息をのむような光景を楽しむことができます。

わたくしはあらかじめ到着の前に、「道の駅にお手洗いがございます。お手洗い後、お時間のある方は隣の【旧花田屋番屋】か【にしん文化歴史公園】も良ければお写真を撮ったり、ご見学されて下さい。

バスは道の駅の駐車場に停めます。公園に行く方は横断歩道のない道路を渡らなければなりませんので左右を良く確認してお渡りください。」と注意喚起していました。

車やバイク、自転車で行く方々もくれぐれも気をつけて楽しんで下さい。

苫前(とままえ)町の見どころ:歴史と自然が織りなす魅力

苫前町は、北海道北西部に位置する自然豊かな町で、歴史的な遺跡や近代的な風力発電施設など、多彩な見どころがあります。以下に、苫前町を訪れる際に見逃せないスポットをご紹介します。

庄内藩陣屋跡:幕末の歴史を感じる遺跡

苫前町にある庄内藩陣屋跡は、1859年(安政6年)に江戸幕府の命により庄内藩(鶴岡藩)が設置した歴史的な陣屋です。この陣屋は、幕末期の国際情勢に対応するため、蝦夷地(現在の北海道)の警備と開拓を目的として設置されました。

  • 歴史的背景
    庄内藩は、浜益・留萌地方(増毛を除く)を領有し、苫前にこの陣屋を築きました。ここには奉行所や長屋などが建てられ、蝦夷地の防衛拠点として機能していました。
  • 現在の状況
    現在、庄内藩陣屋跡には標柱が立てられ、わずかな痕跡が残るのみですが、その歴史的・学術的価値は高く、訪れる人々に幕末の北海道の姿を思い起こさせます。

苫前町を訪れた際には、ぜひこの歴史的な場所を訪れて、その時代に思いを馳せてみてください。

風力発電の先進地:苫前町の自然エネルギーへの取り組み

苫前町は、強風地帯として知られており、この風を活かして風力発電に力を入れています。町内にはいくつかの風力発電所があり、持続可能なエネルギー供給を目指しています。

  • 苫前夕陽ヶ丘風力発電所
    夕陽ヶ丘地区に位置し、2,200キロワットの発電能力を持つ風力発電所です。風車はENERCON社製のもので、町のエネルギー供給を支えています。
  • ユーラス苫前ウィンドファーム
    上平地区にあるこの発電所は、20,000キロワットの出力を誇り、GE社製の風車が設置されています。地域の風力エネルギーを最大限に活用しています。
  • 苫前ウィンビラ発電所
    上平共同利用模範牧場に位置するこの発電所は、30,600キロワットの発電能力を持ち、SG社製の風車が8基設置されています。風力発電の先進地として注目されています。

苫前町の風力発電は、地域の自然環境を有効活用し、クリーンエネルギーの供給を実現しています。町内を巡りながら、これらの風力発電施設を見学するのも一興です。

バスで北上する際は時々、右側を振り返ってご覧いただいておりました。

とままえだベアー:苫前町のシンボル

苫前町役場前に設置されたとままえだベアーは、町のシンボルとして親しまれている巨大なヒグマのモニュメントです。このモニュメントは、苫前町で発生した「三毛別羆事件」を基に、地域の観光資源として活用するために設置されました。

モニュメントの特徴
とままえだベアーは、1980年代に設置され、交通安全の黄色いタスキをかけた姿が特徴的です。設置から30年以上が経過し、風雪にさらされていたため、苫前町はクラウドファンディングを通じてリニューアルプロジェクトを行い、モニュメントを修復しました。

三毛別羆事件の背景
この事件は、1923年に発生した日本最大のヒグマによる被害事件で、多くの犠牲者を出しました。この歴史的事件を忘れないために設置されたモニュメントは、訪れる人々に苫前町の歴史を伝えています。こちら

ヒグマについてはこちら

苫前町を訪れた際には、ぜひこのとままえだベアーも見逃さず、その迫力を感じてください。

羽幌(はぼろ)町の歴史と天売(てうり)焼尻(やぎしり)島

両島へのアクセスは羽幌港からフェリーや高速船で簡単に行うことができ、特に「オロロンライン」沿いの絶景スポットからは両島を一望することができます。

羽幌町は北海道の天塩山脈を背にし、日本海に面した美しい町です。この地域には長い間アイヌ民族が住んでいましたが、和人が初めて移住したのは明治18年(1885年)です。その後、明治27年(1894年)に羽幌村が誕生し、明治30年(1897年)には独立した村役場が開設されました。

昭和初期になると、国鉄羽幌線の開通や炭鉱の採掘が始まり、町は急速に発展しました。しかし、炭鉱の閉山や国鉄羽幌線の廃止に伴い、人口が減少し、過疎化が進行しました。

現在の羽幌町

現在の羽幌町は、農業と漁業を基盤とし、観光業も盛んに行われています。

特に甘えびの水揚げ量は日本一を誇り、オロロン米やグリーンアスパラガス、焼尻めん羊などの農産物や畜産が盛んです。

また、風力発電などの再生可能エネルギーの導入も積極的に進められています。

観光スポット

羽幌町には魅力的な観光スポットが数多くあります。以下はその一部です

両島へのアクセスは羽幌港からフェリーや高速船で簡単に行うことができ、特に「オロロンライン」沿いの絶景スポットからは両島を一望することができます。

天売島:↑野鳥の楽園で、特にウミネコやウトウの繁殖地として有名です。

焼尻島:↑美しい自然とめん羊牧場があり、サイクリングやハイキングが楽しめます。

はぼろバラ園:多種多様なバラが咲き誇る庭園で、特に夏に訪れるのがおすすめです。

北海道海鳥センター:海鳥の生態や保護活動について学べる施設です。

赤岩展望台:美しい夕日や海鳥の観察が楽しめるスポットです。

はぼろ温泉サンセットプラザ↑:温泉と美しい夕日が楽しめる施設です。道の駅と併設しています。

また、羽幌町の国道沿いには、高さ7.5メートルのオロロン鳥(ウミガラス)の像が設置されており、町のシンボルとして親しまれています。

オロロン鳥の詳細は【後編】の→こちら


羽幌町は自然と歴史が調和する魅力的な場所です。訪れることで、北海道の豊かな文化と美しい景色を存分に楽しむことができるでしょう。

初山別村の歴史と現在

初山別村の歴史

初山別村(しょさんべつむら)は、北海道北西部の留萌振興局管内に位置する村で、アイヌ語の「ソウサンベツ」(滝が・そこで・流れ出ている・川)に由来しています。

  • 江戸時代: 初山別村の地域にはアイヌ民族が居住しており、番屋や休憩所、烽火台、弁天社が設けられていました。アイヌ文化が色濃く残る地域でした。
  • 明治時代: 1879年(明治12年)には苫前村戸長役場の管轄となり、1894年(明治27年)には羽幌村戸長役場の管轄下に入りました。1901年(明治34年)に初山別村の戸長役場が設立され、1909年(明治42年)には2級町村制が施行されました。

初山別村の現在

現在の初山別村は、約1,032人(2024年7月時点)が住む過疎化が進んでいる村です。村の主要産業は漁業で、ホタテガイ、サクラマス、イカ、ホッケなどが主な漁獲物となっています。また、水産加工業も村の重要な産業の一つです。

観光スポット

初山別村には自然と歴史を感じることができる観光スポットがいくつかあります。

みさき台公園
初山別村最大の観光スポットで、キャンプ場、温泉宿泊施設、天文台などが整備されています。特に、夕日の美しさが評判で、鳥居から眺める海に沈む夕日は絶景です。

しょさんべつ天文台
日本最北の天文台で、直径65cmのフォーク式反射天体望遠鏡を備えています。天体観測や星空観察が楽しめる施設です。

道の駅☆ロマン街道しょさんべつ
みさき台公園内に位置し、地元の特産品や新鮮な食材を楽しむことができます。観光の途中に立ち寄るのに最適です。

豊岬海水浴場
みさき台公園からほど近く、キャンパーに人気の海水浴場です。シーズン中はゆったりとした海水浴が楽しめます。

金比羅神社
写真の右側みさき台公園内にあり、昔この岬に流れ着いた金比羅神を祀っています。歴史的な背景と自然の美しさを感じることができます。

初山別村は自然と歴史が融合した魅力的な場所で、訪れる人々に素晴らしい体験を提供しています。ぜひ、これらのスポットを訪れて、村の魅力を堪能してください。

遠別町の歴史と現在

遠別町の歴史

遠別町(えんべつちょう)は、北海道留萌管内北部に位置する町です。町名の由来についてはアイヌ語の「ウェンペッ」(悪い川)や「ウイエベツ」(相語る川)、あるいは「ウエベツ」(二股の川)などの説があります。

  • 1896年(明治29年): 白幡源太郎が遠別に入植し、記録に残る最初の人物となりました。彼の入植は町の開拓の始まりを意味します。
  • 1897年(明治30年): 越前団体が入植し、遠別町の開基となりました。この時期に町の基盤が整えられました。
  • 1903年(明治36年): 天塩村(現在の天塩町)から分村し、天塩郡遠別村が成立しました。これにより、行政区画としての遠別が形成されました。
  • 1949年(昭和24年): 町制が施行され、天塩郡遠別町となりました。この改正により、町としての正式な運営が始まりました。

遠別町の現在

現在の遠別町は、約2,300人(2024年時点)が住む町で、第一次産業が基幹産業となっています。特に農業が盛んで、日本最北の水稲北限地として、良質なもち米やメロン、アスパラガスなどが生産されています。また、ホタテ養殖や水タコ、ヒラメ漁などの漁業も行われています。

観光スポット

遠別町には、自然と歴史を楽しむことができる観光スポットがいくつかあります。

  1. 旭温泉
    • 大正時代からのボーリングで発見された温泉で、茶色の褐色のお湯が特徴です。リラックスできる温泉施設として、訪れる人々に人気があります。
  2. 富士見ケ丘公園キャンプ場
    • 緑に囲まれた広い敷地を持つキャンプ場で、バーベキューハウス、野鳥観察舎、アスレチックなどが完備されています。自然を楽しむのに最適な場所です。
  3. 金浦原生花園
    • 6月中旬から6月末にかけてエゾカンゾウが咲く原野で、野鳥観察にも適しています。自然の中で花々を楽しむことができます。
  4. 道の駅 えんべつ富士見
    • 2020年にリニューアルされた施設で、レストランや売店が集約されています。地元の特産品を楽しむことができ、観光の際に立ち寄るのに便利です。
  5. 富士見海水浴場「みなくるび~ち」
    • 留萌管内最北の海水浴場で、利尻富士横に沈む夕日と赤く染まった日本海の景色が美しい場所です。海水浴と夕日の両方を楽しむことができます。
  6. 遠別川河川公園
    • 遠別川沿いに広がる公園で、夕日が海に沈む様子が絶景です。公園内にはキャンプ場や遊具もあり、家族連れに人気です。

遠別町は、自然の美しさと歴史を感じることができる魅力的な場所です。訪れる際には、これらのスポットをぜひ楽しんでください。

天塩町(てしおちょう)の歴史と現在

古代から江戸時代
先史時代: 天塩川流域には縄文時代から続縄文文化期、擦文文化期、オホーツク文化期、アイヌ文化期にかけて多くの古代民族が住んでいました。

江戸時代: 松前藩が成立し、天塩地方はアイヌとの交易地として発展しました。天塩場所が開設され、交易が盛んに行われました。

明治維新: 明治政府の開拓政策により、東北地方や北陸地方から多くの開拓民が入植しました。天塩川の流域の森林や開拓地から切り出された木材が集積され、木材産業が栄えました。

昭和時代: 漁業や農業が主要産業として発展し、特にシジミの産地として有名になりました。

現在の天塩町

天塩川歴史資料館: 天塩の歴史文化に関する展示が行われており、天塩川と日本海、川と海のくらし、原野のくらし、街のくらしに分けて展示されています。

天塩厳島神社: 江戸時代に開設された神社で、海や川で働く人々の守護神としてあがめられています。

鏡沼海浜公園: 海浜キャンプ場で、キャンプやバーベキュー、軽スポーツ、すいれん観賞などが楽しめます。公園内には松浦武四郎像も設置されています。

てしお温泉 夕映: 雄大な日本海を眺めながらリフレッシュできる温泉施設です。

道の駅 てしお: 特産のシジミを使った料理や特産品を楽しむことができる施設です。

  • 人口: 約2,682人(2024年7月時点)
  • 主要産業: 漁業(シジミ、サケ、マス)、農業(米、野菜)

特産品

  1. しじみ: 天塩川産の青シジミは高級品として知られ、しじみラーメンや砂出ししじみボイルなどが人気です。
  2. 天塩川羊羹: 地元の大野菓子舗で販売されている羊羹で、美しい風景を描いたラベルが特徴です。
  3. てしおキムチ: 地元の野菜を使った新しい名物のキムチ。
  4. トロケッテ・ウーノ: 新しいミルクスイーツで、プリンでもヨーグルトでもない味わいです。
  5. てしおChuChuプリン: 保存料や着色料を使用していない生タイプのプリンです。
  6. べこちちFACTORYの乳製品: 自社牧場の新鮮な牛乳を使用したナチュラルチーズやソフトクリームなど。ベコとは北海道弁で牛の事です。
  7. マスカットサイダー: さわやかなのどごしの清涼飲料水です。

天塩町は、自然の美しさと歴史、豊富な特産品が魅力の町です。訪れる際には、これらのスポットや特産品をぜひ楽しんでください。

幌延町の歴史と観光スポット

幌延町(ほろのべちょう)は、北海道の北部、宗谷総合振興局管内に位置し、日本海に面しています。町名はアイヌ語の「ポロヌタプ」(大きい・野の出っ張り=川の湾曲)または「ポロヌプ」(大きい・野原)に由来します。

明治時代

  • 1899年(明治32年): 福井県からの団体15戸が下サロベツ原野に入植し、幌延町の開基となりました。
  • 1904年(明治37年): 幌延郵便局が開局しました。

昭和時代

  • 昭和初期: 鉄道の開通により交通網が発達し、人口が増加しました。
  • 昭和後期: 栽培農業から酪農への転換が進み、乳牛の多頭化が進みました。

現在の幌延町

現在の幌延町は、人口約2,052人(2024年7月時点)で、冷涼な気候を活かした酪農業が主要産業です。また、北大研究林や国有林が広がり、林業も重要な産業となっています。

幌延町の観光スポット

  1. トナカイ観光牧場 トナカイ観光牧場では、約60頭のトナカイが飼育されており、手から直接エサを与えることができます。サンタの衣装を着てトナカイと写真を撮ることもできます。
  2. サロベツ原生花園 サロベツ原生花園は、広大な湿原で、多種多様な動植物が生息しています。特にエゾカンゾウの花が見頃です。サロベツ原生花園の詳細
    • 所在地: 北海道天塩郡豊富町上サロベツ86621
    • 面積: 約200平方キロメートル
    • 特徴: 高層湿原、低層湿原、中間湿原の3タイプが存在し、多様な植生が見られます。
    • 見どころ:
      • 季節の花々: 5月から8月にかけて、ミズバショウ、エゾカンゾウ、ジュンサイなど、様々な花が咲き誇ります。
      • 野鳥観察: 多くの野鳥が生息しており、バードウォッチングにも最適です。
      • 木道散策: 外周約1km、内周約0.8kmの木道が整備されており、湿原の中を散策しながら自然を楽しむことができます。
    サロベツ湿原センター
    • 位置: サロベツ原生花園の入口
    • 特徴: 湿原の成り立ちや動植物の生態について学べる施設。展示室や展望台があり、湿原の全景を一望できます。
    アクセス
    • 最寄り駅: JR宗谷本線の豊富駅
    • : 稚内市街地から南へ約35km、車で約40分
    その他の施設
    • レストランと売店: サロベツ湿原センター内には地元の特産品や軽食を楽しむことができます。
    • 展望台: 湿原の中に展望台があり、広大な湿原と利尻山を望むことができます。
  3. 幌延ビジターセンター 幌延ビジターセンターは、サロベツ湿原の成り立ちや動植物の生態を紹介する施設です。2階の展望室からは、サロベツ原野と利尻山を望むことができます。

オトンルイ風力発電所 :オトンルイ風力発電所は、巨大な風車が並ぶ景観が特徴で、特に夕日の時間帯が美しいです。オトンルイ風力発電所の詳細

写真提供:中添雅仁さん【カメラ Canon EOS Kiss X4】 【レンズ:TAMRON400㎜望遠レンズ】2023/07/22 

所在地: 北海道天塩郡幌延町浜里1

設置年: 2003年から本格稼働

風車数: 28基

風車の高さ: 支柱の高さは74メートル、ローターの直径は50.5メートル

総出力: 21,000キロワット

年間発電量: 約58,000,000キロワット時(約12,000世帯分の電力を供給)

位置と景観: サロベツ原野の南部に位置し、特に夕日の時間帯に美しい景観を楽しむことができます。

パンケ沼園地 パンケ沼園地は、サロベツ原野にある大きな沼で、野鳥観察や散策が楽しめます。

幌延町は、自然の美しさと歴史を感じることができる魅力的な場所です。訪れる際には、これらのスポットをぜひ楽しんでください。

写真提供:中添雅仁さん【カメラ Canon EOS Kiss X4】 【レンズ:TAMRON400㎜望遠レンズ】2023/07/22 

オトンルイの風力発電を右側に真っすぐ進んでまいりますと、日本海と利尻島がご覧いただけます。日本百名山に数えられる利尻山は標高1,721m。日本最北に位置し数多くの登山者が訪れます。素晴らしい写真です。

豊富町(とよとみちょう)の歴史と観光スポット

豊富町(とよとみちょう)は、北海道の宗谷総合振興局管内に位置し、日本海に面しています。町名はアイヌ語の「イペコロペッ」(食物(魚)を持つ川)に由来します。

明治時代

  • 1869年(明治2年): 開拓使が設置され、初期には水戸藩の支配下にありました。
  • 1878年(明治11年): 天塩郡が各村に区画され、沙流村(豊富村)としての名前が誕生しました。
  • 1909年(明治42年): 天塩村から分村し、幌延外1ヶ村戸長役場が幌延に設置されました。

昭和時代

  • 1940年(昭和15年): 幌延村から分村し、豊富村として独立しました。
  • 1948年(昭和23年): 留萌支庁から宗谷支庁に移管されました。

豊富町の現在

現在、豊富町の人口は約3,543人(2024年7月時点)で、酪農業が主要産業です。特に、「北海道サロベツ牛乳」はその品質が評価されています。また、豊富温泉はアトピーや乾癬などの皮膚疾患に高い効能があり、「奇跡の湯」と呼ばれています。

豊富町の観光スポット

サロベツ原生花園
概要: 広大な湿原で、多様な動植物が生息しています。特にエゾカンゾウの花が見頃です。

特徴: 日本最大級の高層湿原であり、ラムサール条約にも登録されています。豊富町側にはサロベツ湿原センターがあり、幌延町側には幌延ビジターセンターがあります。【後編】にて詳細をご案内しておりますこちら

アクティビティ: 季節ごとに変わる美しい花々や自然を楽しむことができます。

豊富温泉ふれあいセンター

豊富温泉は大正14年より、石油の試掘を行ったところ、翌年5月に地下約960mの地点より高圧の天然ガスと共に43℃のお湯が噴出したことから開湯した温泉です。昭和2年頃、草葺小屋をたてて地元の人達が温泉として利用されるようになり、まもなくして川島旅館など8つの旅館が開業し、温泉街が出来上がりました。

世界でも珍しい油分を含んだ優しいお湯

豊富温泉で供用されている温泉には、含よう素-ナトリウム-塩化物温泉(高張性弱アルカリ性温泉)ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(高張性弱アルカリ性低温泉)の2種類の泉質があり、いずれも黄濁し、井戸からは石油や天然ガスとともに湧出してくるため僅かに油分を含んでいます。

弱アルカリ性で高張性の温泉は肌にやさしく、温泉成分が体内に浸透しやすいと言われます。成分に多く含まれる重曹・ホウ素は皮膚を綺麗にする・殺菌効果が高いという特徴があります。また豊富温泉の最大の特徴である油分は保温保湿効果が高いと言われ、乾癖やアトピーに対しては、油分に含まれるタールが抗炎症作用を発揮すると考えられます。

『メタケイ酸(美肌効果)、メタホウ酸(消毒効果)、マグネシウム(炎症鎮静効果)が高い濃度で含まれ、植物起源の有機質からなるモール泉も相俟って、皮膚に多角度な面から効用がある非常に優れた温泉である。これほどアトピーや乾癬に有効な温泉は他に類を見ない。』

藤澤皮膚科院長 藤澤重樹 先生

豊富温泉より


概要: 源泉掛け流しの温泉施設で、アトピーや乾癬に効果が高いとされています。

含よう素-ナトリウム-塩化物温泉(弱アルカリ性高張性温泉)

含よう素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉(弱アルカリ性高張性冷鉱泉)
施設:

ふれあいセンター: 源泉をそのまま引いた浴場があり、湯治客と一般客の両方が利用できます。

ホテル豊富: パノラマビューが楽しめる大浴場があります。

ニュー温泉閣ホテル: 写真↑アットホームな雰囲気で、家族連れにも適しています。

わたくしが初めて豊富温泉に入りました時は本当に驚きました。お湯が違うんです。言葉では表現しがたいのですが、ヌルっとしているようで上がると、肌がしっとりとすべるようでした。

ツッパル感じもなく、わたくしが好きな北海道の3大温泉の一つです。浴場に入りますと少し臭いはしますが、不快ではありませんし、すぐに気にならなくなりました。

川島旅館: 木のぬくもり溢れる旅館で、サロベツ牛乳を使った「湯あがりプリン」も楽しめます。

アクセス: 札幌から車で約4時間30分、JR札幌駅からJR豊富駅まで約5時間、豊富駅からバスで約10分。

  1. 宮ノ台展望台
    • 概要: サロベツ原野を一望でき、利尻富士を眺めることができる展望台です。
    • 特徴: 美しい景色を楽しめるスポットで、自然の壮大さを感じられます。
  2. 兜沼公園キャンプ場
    • 概要: 兜沼湖畔に広がるキャンプ場で、自然に囲まれたアウトドア体験が楽しめます。
    • 特徴: 湖の近くでのキャンプが可能で、自然とのふれあいが魅力です。
  3. 豊富町観光情報センター
    • 概要: 観光案内やレンタサイクルのサービスを提供しています。
    • 利用方法: 観光の拠点として利用できる情報センターで、観光計画に役立ちます。

豊富町は、自然の美しさと歴史を感じることができる魅力的な場所です。訪れる際には、これらのスポットをぜひ楽しんでください。

前編おわり

【後編】では日本海オロロンラインの名前の由来やサロベツ原生花園の詳細などをご紹介させて頂きます。

お時間のある方は→新千歳空港・札幌駅発!日本海オロロンラインで巡る稚内へのバスツアーの魅力とは?【後編】へこちら

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