室蘭

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幻想的な夜の灯りが演出する室蘭の魅力

写真提供:中添雅仁さん【カメラ Canon EOS Kiss X4】 【レンズ:TAMRON400㎜望遠レンズ】2020/08/18 23:50 場所:室蘭潮見公園より

夜の室蘭港から夜景クルージング


夜の魅力を再発見するなら、室蘭のナイトクルージングへのご参加をおすすめします。通常、地上からのスポットはすべてお楽しみいただけた方も、このクルージングなら新しい発見や驚きがあるかもしれませんよ。船上からの眺めは、まさに別世界。ライトアップされた白鳥大橋を潜り抜け、キラキラと輝く工業地帯を船から眺めるのは、他では味わえない爽快感があります。そして、波に映る光の景色は、まるで室蘭の夜がロマンティックな物語を語っているかのよう。

このナイトクルージングは、港内をゆっくりと周回するコースで、日常を忘れさせてくれる特別な時間を提供します。出発時間は日没に合わせて変わるため、事前にスケジュールをご確認いただき、ご予約はお早めにどうぞ。特別な日には、大切な人と一緒に、船上から見る優雅な室蘭の街をお楽しみください。船上からの新たな視点で、きっといつもとは違う室蘭の夜景が見えるはずです。室蘭の魅力を存分に感じるナイトクルージングで、素敵な思い出を作りましょう。

クルージングのご予約やお問い合わせについては、以下の詳細をご参照ください。所在地: 〒051-0036 北海道室蘭市祝津町1丁目127-12電話番号: 0143-27-2870ウェブサイト: スターマリンKK

室蘭:北海道の工業の心臓部、自然豊かな島の中の工業都市


北海道は豊かな自然資源を背景に、漁業、水産、農業、酪農が盛んな地域として知られていますが、その中でも室蘭市は特別な存在です。工業都市としての室蘭は、苫小牧の製紙工場や伊達の火力発電所と並んで北海道の工業の中心地の一つです。この地域独自の産業構造は、室蘭を北海道の経済における重要な拠点にしています。室蘭の工業地帯は、地域経済を支える核として、長年にわたりその役割を果たしてきました。

皆様、工業都市室蘭の歴史と現在の魅力についてご案内します。室蘭は、「鉄の町」として長い歴史を持つ北海道の重要な工業地帯です。ここは、新日本製鉄室蘭製鉄所や日本製鋼所室蘭製作所が中心となり、日本の経済発展に大きく貢献してきました。

まずは新日鉄室蘭製鉄所から。この施設は、明治42年に北海道炭鉱汽船株式会社によって設立され、その後、数度の組織変更を経て現在に至ります。昭和25年には富士製鉄株式会社として独立し、昭和45年には八幡製鉄と合併し、新日本製鉄株式会社が誕生しました。この製鉄所は、オイルショックを乗り越えながらも、技術革新を続け、最新の環境に配慮した製造方法が取り入れられています。

次に、日本製鋼所室蘭製作所のご紹介です。この工場は明治39年に設立され、当初は兵器製造を行っていましたが、戦後は平和産業に転換し、高品質な鋼材を生産しています。ここでは、建設用から自動車部品用まで、幅広い分野でその鋼材が使われており、技術革新を続けています。

室蘭を訪れた際には、これらの工場が地域の文化やコミュニティに与える影響を感じ取っていただけることでしょう。産業の力が文化や歴史と結びつく様子は、室蘭ならではの魅力です。この「鉄の町」で、工業の歴史をぜひご体感ください。

室蘭もまたアニメ劇場版名探偵コナンの聖地でもあります

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室蘭市:工業と自然が共存する北海道のダイナミックな景観

皆様、引き続き室蘭の魅力的な工業の歴史と今日の姿をご案内します。ここ室蘭市は、鉄鋼産業に加え、造船業も重要な役割を果たしています。特に函館ドック室蘭工場と楢崎造船が市の産業の柱として知られています。

函館ドック室蘭工場は昭和15年から操業を開始し、室蘭市の発展に寄与してきました。もともとは造船が主力でしたが、造船不況により、現在は橋りょうや輸送機械、クレーンなどの製造にその力を振り向けています。これらの製品は、地域経済の支えとなっており、技術の進化を感じさせる展示も道の駅に隣接する白鳥大橋記念館でご覧いただけます。

一方、楢崎造船は昭和10年の創業以来、主に漁船を製造しており、沖合底引網漁船や遠洋底引き網漁船、官庁船、作業船、タグボートなど、多岐にわたる船舶を手がけています。地元漁業の発展に欠かせない存在で、その技術力は高く評価されています。


皆様、今日は晴れ渡る素晴らしい日和でございます。白鳥大橋を背にして、反対側の絶景をご覧いただきましょう。目の前に広がる山々は、北海道の雄大な自然を象徴しております。真正面に見えるのが有珠山、右側にソフトクリームのように見える山は昭和新山です。空気が澄んでいるおかげで、まるで手を伸ばせば触れられるかのように、山々がはっきりと見えています。

有珠山は活火山であり、その歴史は古く、数多くの噴火記録が残されています。一方、昭和新山は1943年に噴火を開始し、わずか2年の間に現在の高さまで成長した比較的新しい火山です。これらの山々は、自然の力の大きさと、地球の生き生きとした活動を感じさせる場所です。

今日のように天候に恵まれた日は、この壮大な景色を存分にお楽しみいただきたいと思います。山々の詳細な歴史や特徴については、また後ほどご紹介いたしますので、しばらくの間はこの清々しい景色を心ゆくまでご覧ください。北海道の大自然が織りなす絶景を、この機会にぜひご堪能ください。

そして、室蘭の象徴である白鳥大橋は、この美しい工業都市を一望できる絶好のスポットです。白鳥大橋は、東日本最大の吊り橋として1998年に完成し、その長さは全長1,380メートル。白鳥が羽根を広げたような優雅な形状が特徴で、昼間はダイナミックな景観を、夜は美しいイルミネーションで市民や観光客を魅了しています。

白鳥大橋を最も近くで眺められる白鳥湾展望台や、祝津公園展望台、潮見公園展望台、そして測量山展望台からは、様々な角度からその壮大な姿を捉えることができます。それぞれの展望台から見る白鳥大橋の姿は、時間や季節によって異なり、訪れるたびに新たな発見があるでしょう。

このように、室蘭はその工業の力強さとともに、歴史と自然が織りなす美しい景観を持つ街です。工業地帯の迫力ある景色と、自然の美しさが調和したこの地をぜひお楽しみください。


室蘭港:歴史ある物流の中心地と北海道最古の水族館を持つ海の都


皆様、こちらは歴史ある室蘭港とその周辺の倉庫街です。この地域には栗山商会や日通、函館ドック、楢崎造船などの倉庫や事務所が立ち並んでおり、室蘭港は明治5年に開港しました。もともとは天然の良港として知られ、1796年にはイギリス船プロヴィデンス号がここに錨を下ろしました。

現在、室蘭港は地元北海道と本州を結ぶ重要な物流のハブとなっています。ここから王子や日本製鋼所の鋼材など、さまざまな貨物が運ばれています。また、港のすぐ近くには昭和28年に開館した北海道最古の水族館があります。こちらでは、アブラボウズをはじめとした約120種類の生物が展示されており、特にアザラシやトドの海獣ショーは見逃せません。

さらに、室蘭港は国際貿易の拠点としても発展しています。昭和61年には日本から東南アジアを結ぶコンテナ船「マジャパイト号」が初めて寄港し、室蘭港を太平洋の国際流通の要として位置づけました。ここからは韓国、台湾、香港、シンガポールへと繋がる航路が確立されています。

このように、室蘭港はただの港町ではなく、その歴史、現在の活動、そして未来への展望が見られる場所です。工業と海洋の両方を感じられるこの地を、ぜひ深くお楽しみください。


測量山:霧に包まれた室蘭の絶景ポイント

皆様、ここから湾の向こう左のこんもりとした山が標高199mに位置する測量山です。この山は、明治5年、室蘭と札幌を結ぶ道路開発のためにアメリカ人技師ワーフィールドによって測量されたことからその名が付けられました。当初は、見晴らしの良い山として「見当山」とも呼ばれていました。

この小さな山ですが、頂上からは室蘭の壮大な全景を一望できます。眼下に広がる室蘭港、遠くに見える恵山や駒ヶ岳、そして太平洋の大海原まで、360度のパノラマが広がる素晴らしい展望地です。昭和6年には、著名な詩人である与謝野鉄幹と晶子夫妻も訪れ、霧に包まれた測量山の景色に感動し、詩に詠じました。

「我立てる 即涼山(そくりょうざん)の頂きの 草のみ青き 霧の上かな」— 鉄幹 「燈台の 霧笛ひびきて 淋しけれ 即涼山の 木の下の道」— 晶子

室蘭は霧の多い港町であり、その霧がまた独特の情緒を演出します。夜には、遠くから聞こえる霧笛が、この港町の静かな夜をより一層ロマンティックに彩ります。是非、測量山から室蘭の美しい景色とともに、この地の深い歴史と文化も感じ取っていただければと思います。


皆様の前に見える、小さなお椀を伏せたような形の島、それが大黒島です。この島の周囲は約1キロほどで、歴史には深い物語が息づいています。1796年、長い航海を終えてここに錨を下ろしたイギリス船プロヴィデンス号。その際、乗組員の一人がこの地で命を落とし、島に埋葬されました。それ以来、島には美しいクロユリの花が咲くようになったと言われています。

この大黒島はただの自然の島ではありません。乗組員の伝説とともに、島は訪れる人々に静かな感動を与える場所となっています。花が咲く風景は、遠く海を越えてきた船員たちの魂が今もなお島に留まり、平和を享受しているかのようです。この島を訪れる際は、そんな歴史の一片を感じながら、壮大な自然の美しさをご堪能ください。


室蘭市探訪:歴史的駅舎と母恋駅の温かな物語


皆様、室蘭市の変遷と現在の様子についてご案内いたします。かつてはバスツアーで市内を巡ることは少なかった室蘭ですが、白鳥大橋の完成により、市内観光がさらに魅力的になりました。国道36号線やオロフレ峠を越えるルートから、今では高速道路を使って簡単に通過できるようになりましたが、この美しい工業都市には立ち寄る価値がたくさんあります。

室蘭市内では、中心街の中央町が商業と行政の中心地として賑わいを見せ、東室蘭地区が古くからの玄関口として知られています。市民の約四分の一以上が新日鉄や日鋼の大工場、その下請け工場の従業員や家族で構成されており、工業都市としての役割を担っています。しかし、鉄工業の不振に直面しても、室蘭はその冷えた鉄に熱意をもって立ち向かっています。

また、室蘭駅は明治30年に開業して以来、何度かの移転を経て現在の駅舎が明治45年に建設されました。この駅舎は昭和54年に大規模な改修を経ても、明治時代の白壁造りの外観や屋根の面影を色濃く残しています。室蘭本線は岩見沢から苫小牧を経て室蘭まで続き、北海道内で2番目に電化された重要な路線です。

さて、室蘭には「母恋駅」という美しい名前の駅もあります。この名前はアイヌ語の「ボク・オイ」、すなわち「北寄貝が豊富な場所」から来ています。母の日が近づくと、多くの方がこの駅の乗車券を購入し、遠くにいる母への想いを込めたプレゼントとして贈るのです。母恋駅の乗車券は、まさに親孝行の証とも言えるでしょう。

このように、室蘭はその歴史と現在が織り成す多彩な魅力に満ちた都市です。工業の街でありながら、深い文化と歴史が息づくこの地を、ぜひ心ゆくまでお楽しみください。


地球岬探訪:室蘭の断崖絶壁とスリル満点のお土産

皆様、次にご案内するのは室蘭市にある自然の絶景スポット、地球岬です。母恋駅前から約6キロメートルの距離に位置し、市街地の裏側に広がるこの地は、断崖絶壁と壮大な海の景色で知られています。地球岬からの眺めは、海に砕ける白い波やイタンキ岬のクジラのような形が見事に調和しており、訪れるすべての人を魅了します。

こちらの地球岬灯台は、白亜の美しい塔が立ち、その光は31万カンデラの明るさで、遠く50キロ先の船に道を示しています。また、この地球岬は北海道大学の理学部による海藻研究所が近くにあり、海藻の重要な研究が行われている科学の場でもあります。灯台の下に広がる断崖は「金屏風」と呼ばれ、その美しさは全国のパンフレットで紹介されています。

地球岬へはバスや乗用車でアクセスできる駐車場があり、そこから歩いて展望台まで行くことができます。特に空気が澄んだ日には、その壮大な景色に心打たれることでしょう。そして、駐車場近くには小さな売店があり、地元の名物である「炎の毒まんじゅう」をお土産として提供しています。これは、6個の中に1個だけ辛い唐辛子が入ったまんじゅうが含まれており、食べる際のスリルが楽しめる商品です。

地球岬はただの自然景観地ではなく、面白いお土産や研究所も併設されており、科学と自然の両方が感じられる場所です。室蘭を訪れた際には、ぜひ地球岬を訪れて、その壮大な景色とともに少しのスリルも体験してみてください。

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