北海道足寄(あしょろ)町の巨大ラワンブキ:その魅力と歴史

北海道足寄(あしょろ)町の巨大ラワンブキ:その魅力と歴史

皆様こんにちは。本日は北海道の山菜の中でもバスツアーのお客様から真っ先に質問される山菜のフキをご紹介させて頂きます。特に足寄町のラワン地区にある「ラワンブキ」の驚異についてお話しさせて頂きます。

北海道の一般的なフキ

北海道しか知らないわたくしは本州のフキについては詳しくありませんが、お客様との会話から北海道のフキがいかに素晴らしいものかを知りました。北海道では道端や公園、パークゴルフ場など、山奥に行かなくても至る所でフキを見ることができます。

子供のころから見慣れた景色、食べなれたフキの味は、北海道ならではでございます。

フキは山菜と言うより植物と言う感じで分類上の正式名称はアキタブキと言い雪解けの直後から芽が育ち始め、みるみる成長して、初夏を迎えるころには1メートル以上の高さになるものも珍しくありません。

中は比較的大きな空洞になっております。

足寄町ラワンブキの旬と長所

沿道のフキだけでも興味を持たれ驚き、お持ち帰りされるお客様に足寄町の螺湾(ラワン)地区にあるラワンブキのご紹介を致しますとなかなか信じてもらえないので、ご案内に苦戦いたしました。

足寄町を通過するツアーのラワンブキの季節の時だけは、実際に見てもらえましたので、わたくしの感動もひとしおでございました。

時間に余裕のあるツアーの時は添乗員さんと相談し、ドライバーさんがバスを止めて写真タイムを作るなどしてお客様に大変喜んで頂きました。

そのラワンブキの季節となりましたのでご紹介させて頂きたいと存じます。

このようにフキはもともと大型の植物ですが、ラワンブキは一般的なフキの2倍の大きさを持つ日本一のフキです。生育地の地名にちなんで「ラワンブキ」の名で商標登録し、特産品として活用を図っております。単に大きいだけではなく、一般のフキに比べてアクが少ないうえに、食感が優れ、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルや食物繊維豊富と言った長所もあるとのことです。

ラワンブキの栽培

現在では川沿いに自生する天然のものだけでなく、種子から株を育て栽培も行われています。ラワンブキとして出荷できる大きさになるまでに3年を要します。ラワンブキの旬は6月中旬から3週間と短く、とれたての生ブキは希少となっています。

「ラワンぶき」は2001年10月に北海道遺産に選定されているため、苗や種の足寄町以外への持ち出しは禁止とされています。昭和49年から山菜工場で加工を始め、平成25年から農産物加工処理施設で、「ラワンぶき」の加工・販売に力を入れてきました。

ラワンブキの大きさと昔話

ラワンブキの直径の平均は10センチ、長さ3メートル、葉の大きさが1メートル半にもなります。フキは湿地帯を好み、風と直射日光を嫌います。足寄町のラワン川、足寄川などの清流に洗われ、ヤナギ、ハンノキなどの木々に守られてきたため、見事なフキの大群落があるのです。

大正から昭和の初めころまでは、道路はまるでフキのトンネルで馬に乗ったまま雨宿りが出来たと申します。
こうした大ブキの話は昔、北海道の各地で見られましたが、ラワンブキの大きさの話は桁が違っておりました。

松浦武四郎とフキのエピソード

北海道の名付け親、松浦武四郎の日誌にもエゾ探検中お鍋を忘れて困っていたら、アイヌの人たちがフキの葉をとってきて5~6枚重ね、これに程よく米と水を入れて火の上に置き、その葉が燃えてしまいそうになった頃取り出してみたら、おにぎりのように丸くなっていた、と書いてあります。

でんぷんを水でこね、フキの葉に包んで、熱した灰の中に埋めて焼く「フキの葉焼きのデンプンダンゴ」はアイヌの人たちの好物だったと申します。

ラワンブキの楽しみ方

ラワンブキは煮物や炒め物、佃煮としてお楽しみいただけます。さらに、フキ味噌やフキの酢の物としても利用されています。足寄町ではフキの砂糖菓子や木彫り民芸品「フキアイヌ」など、フキを使った様々な製品も楽しめます。

ラワンからオンネトーへ通じる道の途中、昭和61年には上螺湾と言うところに、ラワンブキの観賞場所が出来、自分の背丈以上のラワンブキをバックに記念撮影が撮れるよう観光名所が作られたほどでした。

コロポックルの伝説

フキの下にはコロポックルと呼ばれる背丈が1メートルほどの人たちが住んでおり、1本のフキの葉の下に6~7人から10人ほども固まっていたそうです。漁や狩の技術に優れ、アイヌの人たちには大変好意を持っておりました。

ところが、このフキの下の人たちはある事件をきっかけに、コタンの人たちの前から姿を消してしまいました。

ある事件とは、コロポックルは自分たちで作った料理を毎日アイヌの人たちに届けていたのですが、その時は戸口にかけたゴザの下からイタンキ(お椀)を差し出し、顔も見せずに逃げるように去っていくのでした。

コタンに独り者の悪い男がおりました。お椀を置いて去っていくコロポックルの手があまりにも美しいので、ある日、男はその手首をつかんで家の中に引き入れました。

ところが、それは一糸まとわぬ女性のコロポックルだったのです。恥ずかしさにコロポックルは泣き泣き逃げ帰り、それ以来2度とコタンの人々の前に現れることはなかったということです。

詩人:北原白秋の詩

コロポックルはフキの下の神様。
子供のすること じっとフキの下から見てござらしゃったな。
コロポックルは小人だから両手を膝に置いて目ばかり 
キョロキョロと見てござらしゃったげな。
コロポックルは子供の神様。
だから大人のアイヌが意地悪したときおこってプィッと
どこかへ行ってしまわしゃったな。


詩人北原白秋はコロポックルの伝説に寄せてこんなかわいい詩を作っております。

アニメ『冒険コロボックル』

テレビアニメで『冒険コロボックル』(ぼうけんコロボックル)は、昭和48年10月6日から昭和49年3月30日まで全26話で日本テレビ系列局よみうりテレビとエイケンの共同製作の放送時間は毎週土曜 19:00 – 19:30がございましたが、ベースはコロポックルですが子供をさらに虫のような大きさにした冒険物語のようでした。

とボの違いも関係あるような無いような・・・・。

足寄町の観光名所:道の駅 あしょろ銀河ホール21

元々は十勝ワインの池田町とハッカで有名な北見市を繋ぐ国鉄地北線の足寄(あしょろ)駅でした。昭和62年4月1日の国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)に承継された後、平成元年6月4日に北海道ちほく高原鉄道に転換され、路線名もふるさと銀河線に改称されまして。その後は道の駅となりました。

NPO 法人あしょろ観光協会が運営している、道の駅「あしょろ銀河ホール21」が、広く充実した設備とサービスで平成23年4月18日リニューアルオープンし ました。
当道の駅は、平成16年北海道ちほく高原鉄道「ふるさと銀河線」の足寄駅舎として造られ、その後平成18年に「ふるさと銀河線」は廃止されました。

今回のリニューアルにあたっては、95年間にわたって地域の大切な足として活躍した「ふるさと銀河線」のホームや車両を再現展示しているほか、足寄 が生んだシンガー・ソング・ライターの松山千春コーナー、物産を販売するショップ、レストランがあり、足寄の情報発信・交流の場として一新されました。また、2階にはコンサートや講演会など地域の交流の拠点となるホールがあります。

2021年に館内トイレおよび館外の24時間トイレを改修し、きれいなトイレに生まれ変わりました。ぜひ休憩にお立ち寄りください。

あしょろ観光協会:足寄観光協会サイト

道の駅 あしょろ銀河ホール21詳細はこちら

松山千春さん

有名すぎますのでご紹介するまでもないのですが、わたくしの思い出にお付き合いくだされば幸いです。

道の駅「あしょろ銀河ホール21」の撮影スポット↑松山千春さんとラワンブキと一緒に撮れます

30年前、松山千春さんの足寄町のご実家の前でお客様をパチリ

カラオケ映像:ライブの場所 札幌の大倉山ジャンプ競技場 令和6年6月わたくしが熱唱

松山千春さんのファンの方↑

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